2021年7月、メリーランド州 ――YCP Solidianceは、AutoCare Associationと共同で「2022 Auto Care Factbook」を作成しました。この報告書は、自動車ケア業界の様々な分野に関する詳細なデータや分析を掲載しており、数々の賞を受賞しています。2022年版では、新型コロナウイルスの影響に対する自動車ケアの現状を掘り下げました。
自動車産業は多くの分野で世界的な不況に見舞われましたが、急速な回復を見せており、2024年には4,770億米ドル規模の産業になることが予測されています。当社のマネージング・パートナー、Pilar Dieterによる自動車ケアの世界的な状況に関する洞察と調査結果を、以下の章でご紹介します。
中国のアフターマーケットのEコマース・エコシステム
中国のアフターマーケットのEコマース・エコシステムは急速に発展しており、他の国がどのように成長していくべきかを示すモデルとして世界から注目されています。中国のエコシステムの鍵となるのは下記の3つの中心的なステークホルダーで、これらはガレージ、工場、保険会社、自動車部品メーカー、販売会社などの旧来のプレーヤーを統合しています。
1. B2C: 自動車部品のEコマース・プラットフォーム
2. O2O: 自動車サービスのEコマース・プラットフォーム
3. B2B: 自動車サプライチェーンのプラットフォーム
この3つのプラットフォームは、消費者の購入・情報収集プロセスのシンプル化、自動車メンテナンスの利便性向上、自動車サービスセンターのビジネスオペレーションの近代化に貢献しています。
ベトナムの自動車ケア産業
ベトナムの乗用車の販売台数は前年比18.3%増と、二輪車が主流の同国において顕著な変化を見せています。乗用車を購入する消費者が増えたことで、アフターマーケットの部品やコンポーネントの需要も増加しています。しかし、これらの部品のほとんどは、ベトナムの大都市圏にあるオフラインの流通業者や卸売業者によって販売されており、オンラインでの販売はわずか2%に留まっています。アフターマーケットのEコマースが盛んな中国とは対照的な状況です。
「2022 AutoCare Factbook」では、両国のアフターマーケット産業の違いを、アメリカ、メキシコ、チリでの状況と併せてご紹介しています。「2022 AutoCare Factbook」の全文はこちらからダウンロードしてご覧いただけます。